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タンザニアのコーヒー産業
タンザニアにおけるコーヒーの起源は16世紀に遡り、ハヤ族がエチオピアからロブスタ種を持ち込んだとされております。1911年にはドイツ植民地政府がアラビカ種の栽培を推奨し、北部ブコバ地域にて商業的な栽培が開始されました。
2018年には輸出規制が変更され、中央集約型のオークション制度から地域分散型へと移行。これにより、個人農家からのチェリーやパーチメントの直接購入が禁止され、輸出はAMCOSや大規模農園を通じてのみ行われるようになりました。
タンザニアのコーヒーの90%以上は小規模農家によって生産されており、AMCOSの台頭により、農家の収益向上と輸出の活性化が進んでいます。
AMCOSは運営コストを抑え、価格プレミアムが直接メンバーに還元される仕組みとなっております。
北部キリマンジャロでは、ほとんどの小規模農家が自宅で水洗処理を行う「ホームプロセス(HP)」が主流ですが、南部ではチェリーでの集荷と中央処理の伝統が根付いており、発酵・乾燥・保管の品質管理が可能です。
南部のムベヤおよびムビンガ地域では、2000年代初頭より多様なフレーバーが注目され、AMCOSの成長と輸出業者の活動が活発化。これにより、品質と生産量の両面で大きな進展が見られています。
タンザニア・イエンガ生産者組合(Iyenga AMCOS)
2003年のタンザニア協同組合法に基づき設立されたイエンガ農業マーケティング協同組合(Iyenga AMCOS)は、現在193名の登録メンバーを擁し、周辺の500名以上の小規模農家からコーヒーチェリーを集荷しています。農家のほとんどは1〜2ヘクタールの農地を所有しており、最大でも5ヘクタール未満と非常に小規模です。組合員の多くはウォッシングステーションから徒歩圏内に位置しており、最も遠い農地でも約10kmの距離です。
収穫期には、収穫後8時間以内にチェリーをパルピングするため、組合がトラックやバイクを手配し、迅速な集荷体制を整えています。夕暮れ時の午後4時から8時にかけて稼働するパルパーは、政府から供与された「Penagos UCBE 500」という省水型のエコマシンであり、水資源が限られるこの地域において非常に重要な役割を果たしています。
水資源への取り組み
乾季には水の確保が大きな課題となっており、年次総会では地元の川の堰止めや雨水貯留施設の建設など、持続可能な水管理に関する議論が活発に行われています。
品質へのこだわりと実績
イエンガ組合は、優れた収集体制とパルピング基準により、管理能力の高さで評価されています。近年では「品質向上」を次なる目標に掲げ、2019年にはAAおよびPBグレードのコーヒーで「Taste of Harvest Competition」にて優勝を果たしました。
現在、さらなる品質向上を目指し、乾燥ベッドの拡張プロジェクトを進行中です。これは乾燥時間の延長を可能にする重要な取り組みであり、高品質なコーヒー生産のボトルネック解消に向けた一歩です。